リライトのSEO効果とは?コンテンツの選び方・手順も解説!

SEOの効果を高めるための施策は多岐にわたりますが、その中でも記事コンテンツのリライトは効果的な施策のひとつ。リライトとは、書き直し、書き換えるという意味です。SEO対策におけるリライトは、既にある記事コンテンツの「タイトル」や「本文」を加筆修正する施策のことを指します。ただ文章の語尾を変えたり、表現を整えるだけの作業では、SEOの効果を高めることは厳しいでしょう。ポイントは検索エンジンのルールに沿って、評価されやすい記事コンテンツに改善することが必要です。本コラムでは、記事コンテンツのリライトがSEOの観点からも重要である理由と、具体的なやり方を紹介します。

SEO対策においてリライトが重要な理由

まずはSEOにおいてリライトが重要な理由を解説します。

検索順位の向上に貢献する

リライトが重要な理由は、検索順位の向上や記事コンテンツの効果を最大化するために必要だからです。弊社が運用しているオウンドメディアでは、一部の記事コンテンツが順位を落としていました。そこで記事コンテンツのタイトルと本文のリライトを施したところ、約1週間で検索順位の向上に成功。

このように記事コンテンツは短期間での効果も見込めるため、リライトは重要な施策のひとつと言えます。

品質向上に貢献する

検索エンジンは主にGoogleが主流です。Googleの検索エンジンのアルゴリズムは日々アップデートされています。

過去にGoogleの検索エンジンでは、ユーザーの利便性を軽視した低品質なウェブサイトが検索上位を占めていました。それによって検索エンジンの評判を大きく下げることになりました。その経験から、Googleはユーザーにとって有益な情報を掲載した高品質なコンテンツであるかどうかを重視する方針へと変わりました。

SEO対策の基本は、検索エンジンのアルゴリズムから高く評価されるサイト構造やコンテンツに仕上げていくことです。既存コンテンツをリライトは、ユーザーが求めている情報を加え、品質向上ひいては検索順位の上昇が期待できます。

古い情報をアップデートできる

記事コンテンツは情報の新しさも重要です。どんなに情報が豊富なウェブサイトでも、長期間更新がなければ掲載された内容は古くなっていきます。ユーザーの有益性を考慮すると、リライトで定期的な掲載情報の更新が不可欠です。

SEOの観点からも、リライトで最新情報に更新しているウェブサイトのほうが、検索エンジンから評価されやすい傾向にあります。

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優先的にリライトすべきコンテンツの選び方

優先してリライトすべきコンテンツを探すときは、4つのポイントを目安にしましょう。

検索順位が高いが、クリック率が低いコンテンツ

1つ目のリライト対象は、検索順位が高いにもかかわらず、クリック率が芳しくないコンテンツです。

SEOの目的は、検索順位を上げることでユーザーに自社サイトへ訪問してもらうことです。まずはウェブサイトに誘導する必要があります。

検索順位が高くてもクリック率が低いのは、ユーザーから「求める情報がなさそう」と判断されているコンテンツです。検索結果に表示されたタイトルやスニペットを視認した際に、求める情報についての記載がなかったり、いまいち概要が分かりにくかったりする場合、クリックに至りにくくなります

一方で、検索順位が高い記事コンテンツは、検索エンジンからは高い評価を得ていることが分かります。少し手を加えればユーザーのクリックを促せる可能性が高いため、優先的にリライトすべきコンテンツです。

検索順位が上がればクリック率が高くなるコンテンツ

2つ目は、検索順位さえ上がればクリック率の増加が期待できるコンテンツです。

ユーザーの流入数は、検索順位によって大きく変化します。米国のSEO会社がまとめた国別データによると、日本における検索順位ごとのクリック率は次のとおりでした。

順位 クリック率
1位 13.94%
2位 7.52%
3位 4.68%
4位 3.91%
5位 2.98%
6位 2.42%
7位 2.06%
8位 1.78%
9位 1.46%
10位 1.32%

(引用:SEO Clarity「2021 CTR Research Study」)

1位と2位の差を見ても、クリック率に6%以上の差があります。上記のデータからも、ユーザーの流入数を増やすためには、検索順位が重要であることが分かります。

しかし、競合が多いキーワードの場合、高品質なコンテンツを作成したところで必ずしも上位に食い込めるとは限りません。検索エンジンから「高品質ではあるが、上位の競合に比べると足りない部分もある」と評価されれば、10位以降となる場合もあります。

競合よりも上の順位へ掲載されるためには、自社サイトに足りない要素をリライトで補うことが重要です。

長期間更新していないコンテンツ

3つ目のリライトすべきコンテンツは、長期間更新していない記事です。

ユーザーの利便性を考慮すると、情報は正確かつ新しいものを反映させる必要があります。

たとえば、ユーザーが「人気 コスメ 40代」で調べたとき、昨年度や数年前のトレンドを扱ったコンテンツが1位に表示されると、ユーザーにとって有益な情報とはいえません。

「おすすめ 掃除機」など家電の場合も、古い情報では新しく発売された商品が加味されておらず、ユーザーが求める回答を提供できない可能性が考えられます。

一見、鮮度とは無関係に思えるコンテンツでも、見直してみると内容が時代にそぐわなかったり古いデザインやタグを使用していたりします

長期間更新していないコンテンツの見直しを行い、時代やユーザーニーズに応じた内容へリライトしましょう。

毎年季節需要が見込めるコンテンツ

4つ目のリライト対象は、毎年特定の期間を中心にアクセスが集まり、季節需要が見込める記事です。

需要が高まるタイミングに合わせてリライトすると、上位表示を狙えます。

たとえば、イベント情報を紹介するコンテンツを作成した場合、「昨年度の情報しかない」サイトAと「今年度の情報に随時更新されている」サイトBでは、ユーザーからの信頼度に差が出ます。

多くのユーザーが今年度はもちろん、来年度以降も情報更新が期待できるサイトBのほうへアクセスしようと考えます。

季節の需要に合わせて手を加えることで、必然的に定期的な情報の更新ができます。需要の高まりが予想されるイベントに合わせて、コンテンツをリライトしましょう。

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SEOに効果的なリライトの手順

リライトと一口にいっても、すべてが情報の更新のみで済むとは限りません。中には「情報はさほど古くないし、どこを修正すれば良いか分からない」と悩むコンテンツもあるのではないでしょうか。

コンテンツのリライトは、ユーザーが求める情報を掲載することが大前提です。ここでは6つのステップに分けて、リライトの手順を紹介します。

1.リライトするコンテンツを選ぶ

まずはリライトする記事コンテンツを選びます。前述した4つの目安も参考に優先順位をつけ、ひとつずつ順に手を加えていきます。

・検索順位が高いが、クリック率が低いコンテンツ
・検索順位が上がればクリック率が高くなるコンテンツ
・長期間更新していないコンテンツ
・毎年季節需要が見込めるコンテンツ

類似のコンテンツが複数ある場合、「2〜10位にランクインしている記事」もしくは「11位以降の記事」のどちらかを優先的にリライトします。

すでに2〜10位にランクインしている記事は、競合に比べて不足している情報を加えたりウェブサイト構造を改善したりすることで、さらに順位が上昇する可能性があります

順位1つで数%もクリック率が異なるため、施策がうまくいけばユーザー流入数を大幅に増やせます。

ただし、中には手を加えた結果、順位を落としてしまうコンテンツもあります。改善すべきポイントが見つかりにくかったり、ジャンルのユーザー動向が把握しきれていなかったりする場合は、無理にリライトする必要はありません。

まずは11位以降の記事を優先しましょう。11位以降は、上位に近ければ近いほど検索エンジンから評価されている部分もあるコンテンツです。リライトして精度を上げ、上位表示を目指すチャンスがあります。

2.Search Consoleで既に評価されているキーワードの確認

リライトする記事が決まったら、次は検索エンジンからの評価を確認します。Search Consoleの検索パフォーマンを使用して、対象ページの評価を確かめます。

対象ページに対して、どのようなキーワードで「クリックされているか」「順位がついているか」などが把握できます。

評価されているキーワードに応じて、ユーザーの検索意図を汲み取ったタイトルや文章に修正できます。

また、Search Consoleはリライト対象が複数あるときに、優先順位を決める目安にもなります。

複数の記事の中でも優先すべきは、過去にアクセスを取れていたにもかかわらず、急激にクリック率が減っているものを優先的にリライトしましょう。Search Consoleの検索結果画面で、指定した期間のクリック率の推移が確認できます。

3.コンテンツのターゲットとするユーザーの再定義

獲得しているキーワードのうち、とくに検索ボリュームが大きいものから、ユーザー層(読者)を把握します。ユーザーが求める情報とリライトの内容にブレが生じないよう、記事のターゲットを改めて定義する作業が必要です。

重要なのは、「リライトした記事を誰に読んでもらいたいか」を軸にペルソナを設計することです。

たとえば、不動産投資に関する記事を書くとしても、すでにある程度の知識を有している投資家をターゲットとするのか、初心者をを想定するのかで、必要な情報は異なります。

ある程度の知識を有している投資家なら、記事内で不動産投資のメリットやデメリット、特徴について記載する必要はありません。一方、初心者をターゲットとするのであれば、不動産投資の概要や仕組みを理解してもらうためにも、メリットやデメリットの紹介が不可欠です

4.収集した情報を元に見出しと記事を作成

記事に盛り込むべきキーワード、想定すべきターゲット、ユーザーニーズなど、収集した情報や明確化した基準を念頭において、見出しと記事を作成します。

Googleが公開している『検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド』では、高品質なコンテンツに求められる要素として、時間、労力、専門知識、才能・スキルがあげられています。

また、単純にシンプルで分かりやすいものや、冗長なコンテンツではなく、適切な量を提供することも重要とされています。

適切な量とは、ユーザーがコンテンツを読んだときに自然と求める情報がすべて含まれている程度です。Googleでは事例としてレシピサイトをあげ、材料や料理の特徴に加えて手順も記載するべきと解説しています。

リライトで記事の見出しと本文を作成するときは、ユーザーが求める情報を適切な量で含めているかを重視しましょう。見出しだけで本文が何について語っているのか、大まかな内容が分かる文言が適切です。

5.titleタグやmeta descriptionを書き換える

リライトした記事コンテンツを上位表示させるには、検索エンジンにウェブサイトを正しく認識してもらう必要があります。どのような内容を記載したコンテンツなのか、検索エンジンのクローラーが正しく認識して評価できるようにしましょう。

たとえば、titleタグ(タイトル)やmeta description(メタディスクリプション)は、コンテンツがどのような内容を含んでいるか、クローラーやユーザーへ伝えるパッケージのような役割をもっています。ユーザーが流行アイテムの購入方法を知りたいとき、「今人気の超強力洗剤を紹介」よりも「超強力洗剤はドラッグストアで買える?おすすめの購入方法」というtitleのほうが、目的の情報を得られると一目で分かります。

meta descriptionは、コンテンツの内容を紹介するための短い文章のことです。100〜120文字程度で構成されており、検索結果でtitleタグの下部に表示されます。

titleとmeta descriptionの両方でコンテンツを正しく紹介すると、ニーズに合ったユーザーが流入してくれるようになります。

本文をリライトすると以前のtitleやmeta descriptionでは整合性を保てない可能性があるため、コンテンツの内容に沿って書き直すことが大切です。検索エンジンでユーザーの興味を引くように、キーワードはtitleやmeta descriptionの前半に配置することもポイントです。

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専門的なコンテンツにするためのリライト方法

競合よりも高品質なコンテンツに仕上げるためには、専門的な情報を盛り込んでオリジナリティを出すことが不可欠です。専門的なコンテンツを作る方法は、次の2つがあげられます。

体験談を追加する

独自性を加える方法のひとつが、体験談の掲載です。紹介している商品やサービスの魅力をユーザーに近い目線で伝えられるメリットもあり、訴求力アップにつながります。

コンテンツに体験談を追加するときは、誇大広告になったり薬機法などの法律に違反したりしないよう、配慮が必要です。違反の判断が難しい部分は、別途専門家に相談するのがおすすめです。

アンケートコンテンツを追加する

リライトはあくまで既存コンテンツの質を向上させるための施策であり、量産を目的としているわけではありません。近年のSEOで重要なのは、コンテンツ量ではなくひとつひとつの質です。

さまざまなコンテンツを追加して1ページごとの貢献効果を最大化することも大切です。たとえばアンケートコンテンツがあると、ウェブサイトの独自性を向上させられます。

アンケートコンテンツとは、独自に実施したアンケートを盛り込んだ記事のことです。多くの競合が大企業のプレスリリースや官公庁の統計データを活用している中、「一人暮らし男性100人に聞いてみました!」など、独自のアンケート結果を元に記事を作成すると、競合にはないオリジナルのコンテンツが完成します。

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まとめ

多くのユーザーにアクセスしてもらうためには、ウェブサイトの構造やコンテンツの最適化が欠かせません。時代やユーザーニーズの変化に答えつつ、検索エンジンからも高品質と評価されるようなウェブサイトを作る方法として、既存コンテンツのリライトがあげられます。

リライトで高品質なコンテンツを増やすことは、SEO施策にもなります。未知株式会社ではゼロからウェブサイト作りを行うだけではなく、既存のウェブサイトの手直しやコンテンツのリライトもサポート可能です。

「何をリライトすべきかアドバイスがほしい」「内製化は難しいから記事作成を代行してほしい」など、まずはお気軽にご相談ください。