meta description(メタディスクリプション)とは?書き方・設定方法やコツまで解説!

SEOの施策は、記事本文のみに施せば良いとは限りません。検索エンジンがユーザー利便性を重視する現在、meta descriptionなどメタタグに関する施策も重視すべきです。 中でもmeta descriptionは直接的なSEO効果がないことから後回しにされたり、手付かずのまま放置されたりしやすい部分ではないでしょうか。 本コラムでは、SEOの観点でmeta descriptionが重要である理由とともに、具体的な書き方・設定方法も紹介します。

そもそもmeta description(メタ ディスクリプション)とは?

meta descriptionとは、Webページの概要を示すために、HTMLのheadタグ内にマークアップするmetaタグのことです。スニペットとして検索エンジンの検索結果にて、記事タイトルの下に表示されます。

検索結果では、タイトルは32文字程度までしか表示されません。meta descriptionをあわせて表示することで、タイトルのみでは表せられない記事の概要をユーザーに詳しく伝えられます。

ユーザーは、meta descriptionを読んでウェブサイトを開くかどうか決めています。想定したターゲットにリーチするためには、ユーザーが競合へ流れないよう、meta descriptionで記事の集客力を高めることが重要です。

この項目ではmeta descriptionが重要な理由を紹介していきます。

meta descriptionに対するGoogleの評価

meta descriptionは検索エンジンへの対策としても必要です。ただし、Googleがmeta descriptionを直接評価してランキングに反映しているわけではありません。

Webページの順位を決めるとき、Googleは数百以上のポイントを評価しています。例えば、h1やh2などの見出しタグ、titleタグなどです。

meta descriptionは、Googleが評価するポイントには含まれていません。公式で下記のとおりアナウンスされています。

表示するスニペットに description meta タグを使用する場合でも、Google のランキングでは description meta タグは使用されません。
(引用:Google はWeb ランキングにキーワード メタタグを使用しません|Google 検索セントラル ブログ)

直接評価していないにもかかわらずmeta descriptionがSEOに必要な理由は、ユーザーやGoogleにコンテンツ内容を正確に伝えるためです。

Googleが検索順位を決定するとき、ユーザーが求める情報にたどり着けるように、検索意図も考慮してWebページの順位を決める傾向にあります。

その際にmeta descriptionはタイトルよりも文字数が多く、検索意図に沿った情報を提供するのに最適です。

また、対策キーワードをmeta descriptionに含めることで、ユーザーやGoogleに対して、関連性の高いコンテンツであることや、記事の概要を示すことができます。

検索ユーザーからのクリック率が高くなれば、Googleに「このキーワードで需要のあるコンテンツ」と認識され間接的なSEO効果に繋がります

設定しなくてもいいという誤解

Googleは、あくまでmeta descriptionがクリックスルー(クリック率)を向上させることはあっても、検索順位を決定づけることはないと公言しています。そのためmeta descriptionをあえて設定する必要はないのでは、と思われがちです。

一方で前述のとおり、適切なmeta descriptionはユーザーを検索意図にマッチした記事へ誘導したり、クリック率の向上につながったりと、間接的なSEO効果が見込めます。

複数の要素から総合的に評価され、ウェブページの検索順位が決定する以上、間接的かつ一部の効果であっても軽視するべきではありません。

何より、Googleは検索順位に直接的な影響を与えるものではないとしつつも、meta descriptionをサポートしていることを公言しています。検索エンジンのクローラーがウェブページの内容を判断するときに対応するタグの1つが、meta descriptionです。

サポート外のメタタグは、クローラーから無視されるとも公言しています。meta descriptionがサポート対象に含まれるということは、ウェブサイトを評価するAIが内容を認識するとも言えます。

タイトルや記事内容に適したmeta descriptionを設定することで、クローラーの正確な解釈や評価につながるでしょう。

目次へ

meta descriptionの設定方法

meta descriptionは、書いただけではWebページに実装されません。設定してはじめて検索結果に反映されます。

Webサイトにmeta descriptionを設定するときは、プラグインを使用する方法または直接記述する方法のいずれかを選びます。

■WordPress内のプラグインで設定する方法

meta descriptionの設定に利用できるプラグインは、複数種類あります。中でも親しまれている代表的なプラグインが「Yoast SEO」です。

WordPressでWebサイトを制作している場合「Yoast SEO」をインストールして有効化しておけば、meta descriptionを手軽に作成できます。

「Yoast SEO」は記事ごとにタイトルタグの変更やキーワードの指定、文章の読みやすさ解析、パンくずリストの設置など、さまざまな機能を有しています。

SNSでWebページがシェアされたときにタイトルや画像といったページ情報を正しく伝えるためのOGP(Open Graph Protcol)の設定にも利用できるプラグインです。

投稿画面に入力フィールドが表示されていない場合は、プラグインの有効化や「投稿のSEO設定を表示」の機能オンを忘れていないか確認してみましょう。

「Yoast SEO」を使用するときの注意点は、有効化を忘れないことと、他の類似プラグインと併用しないことです。

例えば「Yoast SEO」と機能が似ている「All in One SEO」もインストール・有効化していると、Webサイトの表示速度が遅くなるなどの影響が出ます。

また、豊富な機能を使いこなすには相応のSEO知識も必要です。予算に余裕がある方は機能やメールサポートなどが充実した有料版も検討しましょう。

Yoast SEOの設定方法

1.プラグインを有効化する
2.コンテンツタイプのタブで「投稿のSEO設定を表示」機能をオンにする
3.記事個別の投稿画面へ移動
4.Yoast SEOの入力フィールドの中の「メタディスクリプション」の欄に作成したmeta descriptionを入力

■直接記述して設定する方法

直接記述は、HTMLソースにmeta descriptionのタグと文章を入力して反映させる設定方法です。

HTMLソースにmeta description

<meta name=”description” content=”~〇〇~”>
〇〇の部分にmeta descriptionの文章を加えることで、検索エンジンの検索結果に反映されます。headタグのとの間であれば、どの行に記述しても問題ありません。

目次へ

meta descriptionの書き方とポイント

meta descriptionは、自身で作成しなくとも検索エンジンが本文内の文章を引用して自動で作成してくれます。

そのため自力で作成する必要はないと考える人もいますが、前述の間接的なSEO効果を期待するのであれば、自動生成されたものは適切とは言えません。

ターゲットが興味関心をもつような内容で作成するために、meta descriptionは検索エンジンに頼らず自身で作成しましょう。

ここからは、meta descriptionの基本的な書き方とポイントを解説します。

書き方1.ページの要約を書き出す

meta descriptionの第一の目的は、ユーザーと検索エンジンのクローラーに記事の概要を伝えることです。よってmeta descriptionを作成するときは、何について書くのか整理しておく必要があります。

ウェブページや記事の中で、最も伝えたいことをmeta descriptionに記載することが重要です。まずは文字数を気にせず、伝えたいことや重要な部分を含めた文章をひたすら書いていきましょう。文字数は、あとで調整します。

書き方2.前半に重要な内容を含める

meta descriptionを設定するうえで意識すべきポイントは、狙っているキーワードなど重要な内容を必ず含めることです。

検索結果が表示されたとき、検索窓に入力されたキーワードは太字で表示されるため、ユーザーの目に留まりやすくなります。

また、meta descriptionの中で可能な限り前半部分に伝えたい内容を配置することも重要です。

検索結果にはmeta descriptionが全文表示されるわけではありません。ユーザーがスマートフォンで検索エンジンを利用した場合、前半の70文字程度までしか表示されず、後半部分は省略されてしまいます

ユーザーがPCを利用している場合も、文字数などによってはmeta descriptionの後半部分が表示されなくなることがあります。途中で切られても良いように重要な内容は前半に配置しましょう。

前半の表示される部分にSEOキーワードを含めたmeta descriptionを書くことで、検索結果ではユーザーの検索意図と関連性が高い記事であるとアピールできます。

書き方3.文字数を全角120文字程度に調整する

伝えたい重要なことを含めることと、SEOキーワードを前半部分に配置することを意識した文章が完成したら、次はmeta descriptionに適した文字数に調整します。

PCで検索結果を閲覧した場合に省略されず表示される文字数の目安が全角120文字程度のため、この文字数を考慮して文章を整えましょう。

【ポイント】ユーザーがクリックしたくなるコツ

meta descriptionを書くうえで常に意識したいことが、「ユーザーがクリックしたくなる内容に仕上がっているか」です。ユーザーの興味関心をひかなければクリック率向上にはつながりません。

ユーザーが思わずクリックしてしまうようなmeta descriptionを書くコツは、次の3つです。

・ターゲットを明記にする
・ベネフィットを記載する
・タイトルを補記する

■読むべきターゲットを明記する

SEOの観点からしても、読むべきターゲットの明記は必要不可欠です。ターゲットが明記されていなければユーザーに「結局、誰向けの内容なのか」と感じさせ、読んでほしいユーザー層にクリックを促せません。

ターゲットではない相手がクリックしてくれても、記事を読み進んでいくうちに自分向けではないと感じれば、ページから早期離脱してしまうでしょう。

ユーザーの早期離脱が多い状態は、検索エンジンからの評価を下げるおそれがあります。

読んでほしいターゲットにリーチするためにも、想定外のユーザー流入による検索エンジンの評価低下を防ぐためにも、誰に読んでほしいのかをmeta descriptionに明記することを意識してください。

ターゲットを明記するとき、ピンポイントで絞り込める場合は可能な限り対象を狭めることがポイントです。

たとえば「こんな悩みを持っている方」では、BtoBとBtoCの両方のターゲットを流入させかねません。BtoBの場合は「〇〇業界の■部担当の方」など、想定しているターゲットの流入を高める書き方がおすすめです。

■ベネフィットを記載する

meta descriptionに、記事を読むことで得られるベネフィットを含めることも重要です。

ユーザーは、課題解決や疑問解消、情報取得など、目的をもって検索エンジンを活用しています。あらかじめmeta descriptionで記事を読んだ結果期待できるベネフィットを明記しておくことで、集客力の向上を狙えます。

「この記事を最後まで読めば、〇〇なことも自分でできるようになる」「この記事を最後まで読めば、□□を理解できる」など、ユーザーの興味関心を刺激する書き方をすることがポイントです。

■タイトルタグに含み切れなかった内容を補足する

meta descriptionの文字数なら、タイトルタグに含み切れなかった重要点を入れられます。

元々タイトルタグに入れる予定だった内容は、ウェブページの中でも重要性の高い情報です。meta descriptionに含めることで、ユーザーにとって重要な情報を得られるコンテンツであることをアピールしましょう。

また、meta descriptionに重要な文章を入れると、関連キーワードにマッチして検索結果で上位表示される効果も期待できます。

目次へ

meta descriptionで知っておくべき注意点

meta descriptionを設定する以上、効果を最大限に引き出したいものです。ただ設定するだけではなく、作成・設定時の注意点を理解したうえで適切な方法を選びましょう。

最後に、meta descriptionの設定で知っておきたい3つの注意点を紹介します。

・全ページ固有で設定しなければならない
・適切に設定しないとすぐ離脱される
・検索結果に反映されないこともある

注意1.全ページ固有で設定しなければならない

meta descriptionは、各ページそれぞれ固有のものを設定しましょう。

仮にAの記事とBの記事どちらも大まかなテーマが共通しているとしても、ページごとに伝えたい重要点は異なるはずです。

同じ文章を使いまわさず、各ページの重要な部分を伝える固有のmeta descriptionを設定することがポイントです。

Googleの『検索エンジン最適化スターターガイド』でも、meta descriptionは全ページ固有で設定することが推奨されています。複数のウェブページで同じmeta descriptionが設定されていると、人間の目で見ても不自然に思うでしょう。

検索エンジンのクローラーにとっても、ユーザーの利便性に通じない行為と認識されるため、ポジティブな評価はされません。

設定したい内容が見つからないなど、固有のmeta descriptionを作成できないときは、無理に文章を入力せず空欄状態にしておきましょう。他のウェブページと同一の文章を入れる必要はありません。

注意2.適切に設定しないとすぐ離脱される

meta descriptionに対して、間接的にSEO効果が期待できるのは、適切に設定された場合のみです。meta descriptionに書かれていることとウェブページの内容がかみ合っていなかったり、まったく異なるものとなっている場合、ユーザーの期待を裏切ることとなります。

ユーザーが「期待した内容ではなかった」「検索結果に書いてあったことと違う」と感じた場合、ウェブサイト全体への印象に悪影響を及ぼします。

設定したmeta descriptionの内容が適切かどうか分からないときは、第三者にユーザー目線でチェックしてもらいましょう。

注意3.検索結果に反映されないこともある

meta descriptionとして設定した内容が検索結果に反映されるかどうかは、最終的に検索エンジンが決定することです。検索エンジンが適切ではないと判断したり、他の内容のほうが適していると判断したりした場合は、異なる内容が検索結果に表示されます。

設定したmeta descriptionが反映されないときに表示されるのが、ウェブページの記事から自動抽出されたテキストです。

ただし、作成したとおりのmeta descriptionが表示されないからといって、必ずしも文章に原因があるとは限りません。

注意4.結果を分析して改善を繰り返す必要がある

meta descriptionは「一度作成すれば終わり」ではありません。ユーザーニーズや検索結果の変化に応じて、分析と改善を繰り返すことが重要です。

meta descriptionを改善するタイミングは複数あげられます。コンテンツを更新したとき、Googleに書き換えられたとき、検索結果で表示される文字数が増減したときなどです。

更新したコンテンツの内容に合うように、meta descriptionも書き直しましょう。

内容と齟齬がある場合など、Googleが書き換えることもあります。定期的に検索結果でどのように表示されるか確認することも、meta descriptionを最適化するコツです。

meta descriptionを変更した後は、結果をGoogle Search Console (Google 検索結果でのサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つ Google の無料サービス)などでも確認します。

結果に応じて更に改善を行いましょう。時間の経過とともに最適解が変わるため、コンテンツと同じくmeta descriptionも分析と改善を繰り返す必要があります。

目次へ

まとめ

meta description(メタディスクリプション)は、検索結果にタイトルとともに表示される、ウェブページの紹介文です。記事にどのようなことが書かれているのか概要を伝えることで、ユーザーが求める情報を提供できるのだとアピールできます。

検索順位を直接向上させることはないものの、クリック率の改善など間接的にSEO効果が狙えるため、meta descriptionは必ず設定しておきたいものです。

本コラムで紹介したコツを駆使して、まずは「自分がクリックしたくなるか」を判断基準にmeta descriptionを設定してみましょう。