目次
エステ・美容サロンがSEO対策を実施した方が良い理由
エステサロンがSEO対策を実施した方が良い理由は、主に以下の2つです。
・競争が激しいため競合との差別化が重要 ・検索してから来店する顧客にアプローチ可能 |
SEO対策は、自社サロンならではの切り口で、ポータルサイトとは異なるターゲット層に訴求できる効果的なマーケティング手法です。それぞれの理由を詳しく解説します。
関連記事:【基本のキ】SEOとは?初心者にもできる13の対策をわかりやすく紹介
競争が激しいため競合との差別化が重要
エステティック業は、多くのサロンがひしめき合う非常に厳しい競争環境にあり、差別化をしなければ生き残りが困難な状況です。
単に良い施術を提供しているだけでは顧客に選ばれにくい現状のなか、倒産するサロンも多く発生しています。
実際に東京商工リサーチが2024年末に実施した調査によると、エステティック業の倒産件数の年次推移(過去5年間)は、以下のとおりです。
年 | 倒産件数 |
2020 | 62 |
2021 | 42 |
2022 | 52 |
2023 | 88 |
2024(1-11月) | 99 |
出典:脱毛サロンなどエステ業の倒産が過去最多に 1-11月累計 99件、競争激しく倒産急増|東京商工リサーチ
とくに、2024年1月〜11月までのエステティック業の倒産件数は99件と過去最多を記録し、市場の厳しさが明確に表れています。
そのため、エステサロンには自社の強みや専門性を明確に打ち出し、顧客に「選ばれる理由」を伝えるマーケティング戦略が求められています。ポータルサイトや広告を利用するだけではなく、顧客との接点を多角的に創出し、信頼関係を築くためのアプローチが不可欠です。
検索してから来店する顧客にアプローチ可能
市場が縮小し競争が激化するエステサロン業界において、SEO(Search Engine Optimization 検索エンジン最適化)は、検索エンジンで情報収集するユーザーからの認知度向上を図る効果的なマーケティング手法です。
一般的にエステサロンの顧客は、自身の悩みに応じてウェブ検索を行い、施術内容や料金などを比較検討する傾向にあります。SEOの強みは、そのようなウェブ検索で能動的に情報を取りにいくユーザーに対して、サロン独自の強みを活かしたコンテンツで訴求できる点です。
画一的なポータルサイトと異なり、サロンのコンセプトや得意な施術、スタッフの専門性などを詳細に伝え、顧客の具体的なニーズに合致するアプローチができます。
例えば、「ニキビ肌専門」のように具体的な軸で、ニキビの原因や施術の流れなどを詳しく解説するコンテンツを作成します。顧客が抱える特定の悩みやニーズに合致する情報を提供することで、「ニキビ肌 エステ」のようなキーワードで検索するユーザーの集客が可能です。
サロンの専門性と信頼性を効果的にアピールできるため、価格競争に巻き込まれることなく、自社のブランド価値を高めて長期的な顧客獲得へとつなげられます。
エステ・美容サロンが取り組むSEO対策の具体的な内容
エステサロンが取り組むSEO対策として、以下の2つが挙げられます。
選ばれるエステサロンになるには、ウェブにおける集客力の強化が不可欠です。それぞれの実施方法を詳しくみていきましょう。
ローカルSEOで地域の集客力を強化する
地域密着型ビジネスであるエステサロンにとって、地域の集客に高い効果を発揮するローカルSEOは、最優先で取り組むべき対策のひとつです。
一般的に、ウェブ検索でエステサロンを探すユーザーは、「地域名+エステサロン」のようなキーワードで検索します。そのため、地域に特化したローカルSEO、とくにMEO(Map Engine Optimization マップエンジン最適化)への取り組みが重要です。
MEOとは、Googleマップなどの地図サービスやGoogle検索のローカル検索結果で、自社店舗の情報を上位表示させる施策です。エステサロンのウェブサイトや口コミ、写真などの情報を掲載できるため、来店を検討している新規顧客へ効果的にアピールできます。
具体的なMEO対策としては、Googleビジネスプロフィールを活用しましょう。営業時間やサービス内容などを正確かつ詳細に登録することがポイントです。また、顧客からの口コミを積極的に促し、一つひとつ丁寧に返信することも、サロンの信頼性向上につながります。
これらの対策により、Googleマップ検索や地域検索でサロンが表示されやすくなるため、「近くにある今すぐ行けるエステ」を探している顕在層の集客に直結します。
コンテンツSEOでほかのサロンと差別化する
コンテンツSEOでユーザーに対し価値ある情報発信を行うことにより、エステサロンの専門性や信頼性を強化できます。
コンテンツSEOとは、ユーザーのニーズを満たすコンテンツを継続的に発信し、検索エンジンからの集客を狙う施策です。エステサロンのコンテンツSEOでは、ユーザーの美容や健康に関する「知りたい」「解決したい」などの悩みに応える、サロンならではの情報を提供します。
例えば、「肌荒れ 改善 エステ」や「VIO脱毛 痛み 軽減」などの具体的な悩みや施術に関するキーワードで検索するのは、すでにエステサロンに関心を持っているユーザーです。そこで、以下のような内容を専門的な視点から解説することで、ユーザーの疑問や不安を解消できます。
・施術の詳細 ・ビフォーアフター事例 ・自宅でできるケア方法 |
このような取り組みにより、「このサロンなら私の悩みを解決してくれる」という安心感を与えられ、結果的に集客へとつなげられるでしょう。
エステ・美容サロンのSEO戦略・戦術
エステサロンの集客に効果的なSEO戦略・戦術は、主に以下の2つです。
・ニッチなキーワード戦略でサロンの強みを活かす ・コンテンツの専門性や信頼性を重視する |
上記を徹底することで、安定的な集客と揺るぎないブランド構築が可能になり、競合が多い市場で選ばれるサロンを目指せるでしょう。それぞれ詳しく解説します。
ニッチなキーワード戦略でサロンの強みを活かす
エステサロンのSEO対策は、大手やポータルサイトが上位を独占するビッグキーワード(検索エンジンで多くのユーザーが検索するキーワードのこと)を避けることが重要です。「エステサロン おすすめ」「エステサロン 料金」のようなキーワードは競争が激しく、上位表示が難しい傾向にあります。
代わりに有効なのは、サロン独自の強みや地域、特定の施術内容に特化したニッチなキーワード戦略です。
例えば、「渋谷 ニキビ跡 ケミカルピーリング」「大阪 梅田 痩身 二の腕集中」のように、具体的な悩みや場所を組み合わせたロングテールキーワード(複数の単語からなる検索ボリュームが少ないキーワードのこと)を狙いましょう。
検索するユーザーが少なくても、来店意欲の高い層に響きやすく、効率的に成約へつなげられます。
コンテンツの専門性や信頼性を重視する
エステサロンのSEO対策で重要なのは、美容や健康に関わるYMYL(Your Money or Your Life/Google検索品質評価ガイドラインで示されている特別な分野のこと)領域であると理解した上で、正確かつ質の高いコンテンツを提供することです。
エステサロンが発信するような施術効果や健康に関する情報は、ユーザーの体や財産に影響を与える可能性があるため、Googleはとくに情報の信頼性や品質を重視します。そのため、Googleの検索品質評価ガイドラインであるE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を意識したサイト運営が不可欠です。
具体的には、施術者の資格や経歴を明示し、経験に基づいた専門知識をコンテンツに反映させることで、サロンの専門性や信頼性を高めましょう。さらに、実際に来店した顧客からのリアルな声を積極的に掲載することで、ユーザーからの信頼を勝ち取れます。
エステ・美容サロンのSEO対策成功事例
エステサロンのSEO対策成功事例を参考にすることで、戦略や戦術を検討する際のヒントが得られます。ここでは、女性・男性向けのエステサロンを全国展開するミス・パリ・グループのオウンドメディアを紹介します。
メディア名 | 「Beauty Picks」「DANDY LABO.」 |
主な目的 | 認知向上・ブランディング |
ターゲット | 美容や健康に関心の高い女性・男性 |
主なコンテンツ | 美容やダイエットに関するコラム記事 |
ミス・パリ・グループは、自社ならではの情報を積極的に活用したコンテンツSEOを推進することで認知度向上とブランディングに成功しています。
以前はリスティング広告による流入が大半で、広告費が課題でした。そこで、YMYLに留意した質の高いコンテンツを継続的に更新した結果、検索からの自然流入数が4年ほどで約10倍に増加しました。
とくに、ダイエットに関するキーワードでの上位表示により、ユーザーに対して「エステで痩せられる」という認知を広げ、新たなターゲット層の獲得に成功しています。
厳しい基準が設けられているYMYL領域での検索流入増加により、大幅な広告費削減につながったSEOの成功事例です。
出典:YMYL領域で自然流入が10倍増!コンテンツSEOで「エステ」の認知を広げた成功事例
まとめ
エステサロンがSEO対策を取り入れることで、ウェブ検索で情報収集してから来店する顧客に対し、独自性を活かしたアプローチができます。
MEOやコンテンツSEOを軸としてターゲット顧客に訴求し、来店につなげることが成功の鍵です。ニッチなキーワード戦略を立てて、サロンへの信頼を獲得できる正確な情報提供を行う必要があります。
もし社内のリソースが不足しているのであれば、豊富な知見をもつ専門会社への外注を検討すると良いでしょう。
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