【6つのKPI】リードナーチャリングの重要達成度指標を紹介!

リードナーチャリングは潜在顧客を購買につなげるために近年注目されています。そのKPIについても何を設定すれば良いかお悩みの方も多いのではないでしょうか。この記事では基本から実際のステップまで、具体的数値も交えてご紹介します。自社に取り入れてみたい方必見です。

リードナーチャリング・KPIの意味は?

マーケティングの新たな手法として、「リードナーチャリング」という言葉を最近耳にすることが増えました。このリードナーチャリングをするうえで重要な「KPI」というキーワードもセットで聞くことが多いのではないでしょうか。 インターネットが当たり前の時代になり、小さな買い物だけでなく大きな買い物(家や車など)もウェブ上の情報を重視する傾向が強まっています。そこで注目されているのがこのリードナーチャリングなのです。 この記事ではそもそも「リードナーチャリング」や「KPI」がどういった意味なのかという部分に触れたうえで、実際導入する場合の具体的なステップ例までご紹介します。 新たな潜在顧客への認知・興味向上を狙いたい方、オンラインも活用しながらより売り上げ向上したい方にぜひ読んでいただきたいと思います。

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングという言葉を訳すと「見込み客の育成」です。つまり、一度自社の商品・サービスに興味を持ったターゲットをその場限りにせず、継続的に興味を育てていくことで最終的な購買につなげていく手法のことを言います。 これまでの営業手法は、企業側から顧客ターゲットに対しテレアポや商談・展示会などで直接売り込む手法が一般的でした。ただ、これだとどうしても営業にかけるマンパワーが必要になり、また直接商談できる顧客数にも限りがあることが課題でした。 その点このリードナーチャリングは、いきなりテレアポをしたり売り込んだりするのではなく、まずは将来の顧客となりうる潜在層のターゲットに対し、オンラインでの情報提供やメールマガジンの発行などから始めていきます。 そして、継続的な関係構築から商品・サービスへの興味喚起を促し、最終的な購買というコンバージョンにつなげていくのです。 リードナーチャリングの良い点は、商談のような一対一の営業でなく、ターゲット層に対し一度に情報配信ができるということです。 これにより営業活動がより効率化され、さらにそれぞれのフェーズでの歩留まりを検証していくことで数値での効果検証・改善がしやすくなります。

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KPIとは

それでは次に「KPI」についても見ていきましょう。KPIを略さずに表記すると、Key Performance Indicator となります。 これを訳すと「重要業績評価指標」や「重要達成度指標」と表現できます。つまり、最終目標である「KGI」(Key Goal Indicator)に到達するまでの各フェーズの達成度を表す指標のことを指します。  

KPIの重要性とは?

では、なぜKPIを設定することが大切なのでしょうか。KPIを明確にすることでその先の最終目標までの道のりが明確になります。 これはとても重要なことで、KPIのない施策はたとえるなら、エベレストの頂上を目指すときに登山ルートとチェックポイントを設定せず行くようなものです。 特に頂上までの道のりが長い場合、途中で正しく頂上へ向かえているかどうかを確認できるポイントがあることは迷わないためにとても大切なことです。 このように、途中で振り返りができるようにしておくと、売り上げのための施策の改善も可能になります。 途中の段階でより良い方法が見つかればルート変更のかじを切ることもできるのです。そしてとるべき行動が明確になり、チームの一人ひとりが目標に向かって具体的に動けるようになります。  

リードナーチャリングに必要なKPI 6つ

それでは実際にリードナーチャリングを実践する場合に押さえておきたいKPIの例を6つの段階でご紹介します。それぞれのフェーズの内容をご覧いただき、自社の商品・サービスには何が合う か検討してみてはいかがでしょうか。 今回は、それらを自動化可能なマーケティングオートメーション(MA)を取り入れる場合にも当てはまる内容でお届けします。商品内容だけでなく、サイトからの導線や設計にも考慮して計画するのがポイントです。

メールの開封率

リードナーチャリングではじめに設定すべきKPIは「メールの開封率」です。これは、メールを配信した人(リード)のうち、どれくらいの人が開封したかの率を指します。 メールが受信ボックスに入っているだけの状態と異なり、「開封する」という動作が伴っているため、興味を持ってもらえたととらえる最初のステップとして重要です。 メール開封率を計測するためには、HTML形式で配信することが重要です。テキスト形式だと計測率を取ることはできないので注意しましょう。 開封率はもちろん高いに越したことはないのですが、BtoB企業の平均は20%前後です。それより低い場合は改善策を講じたほうが良いでしょう。

メールへの返信率

次に、メールへの返信率も重要なKPIです。これは、マーケティングオートメーション(MA)から個別に配信したメールに対して返信が来る率を指します。この返信率は、特に定期的に配信しているメールマガジンの場合は重視したほうが良いでしょう。 返信率を取るべき理由は、開封率やクリック率よりもメールに対する興味度合いを測りやすいことにあります。 開封やリンククリックはさほど興味がなくてもすることが多いですが、「返信を送る」という行動はある程度興味が出て初めて実行される場合が多いため、よりリードの興味が上がったことを確かめやすくなります。 さらに、メール返信をもらえると、その後は個別のやり取りが可能になります。そこから商談や購買につなげられる可能性がかなり高くなるため、その点においても返信率をKPIとして検証することは有意義と言えます。 実際に返信率を上げようとする場合には、リードと議論する内容のメルマガにすることがおすすめです。「私はこのように思いますが、あなたの意見はいかがですか。」という問いかけにすることで、返信を得られる確率が高くなります。

URLのクリック率

メール本文に入れているURLのクリック率も同じく重要なKPIです。 クリック率は、メールの配信総数のうち、本文に記載されたURLをクリックをしたリードの数の割合で算出します。ただ、MAのなかには開封したリード分のクリック数で出す場合もあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。 クリック数は、URL自体を計測可能なコード付きのものにすることで測ることができるので、HTML形式のメールでなくても算出できることが特徴です。 いきなりHTML形式のメールが作れない場合は、このクリック率から計測を始めてみることもできるでしょう。 クリック率は通常5~10%の間で推移することが多くなります。このためもし自社メルマガのクリック率が5%より低い場合は内容を見直したほうが良いでしょう。

継続率

次にKPIとなるのは継続率です。継続率とは、メールマガジンの配信数に対して配信停止件数にならなかった割合のことです。逆に、配信停止になった割合のことは解除率またはオプトアウト率と表現します。 継続的なメルマガ配信から興味度を段階的に引き上げていくリードナーチャリングにおいて、メール配信の解除はなるべく避けたいでしょう。 オプトアウト率は平均0.25%~1%程度とされているので、もしあなたのメルマガの解除率が1%を超えている場合(継続率が99%以下の場合)は、ターゲットや内容を見直したほうが良いかもしれません。 解除率を下げるためには、当然といえば当然ですが「なぜ解除してしまうのか」の原因を探りそこを徹底的につぶすことが大切です。解除される理由でよく挙げられるのが「思った内容ではなかった」「興味がなくなってしまった」「メールが多すぎる」などといったものです。 改めてターゲットユーザーが誰なのか、適切な配信時間や頻度はどのくらいなのかを設定し検証改善してみましょう。

コンバージョン率

リードナーチャリングにおいて、もっとも重要なKPIになることが多いのがこの「コンバージョン率」です。 何をコンバージョンとするかによって数値の取り方は異なりますが、セミナーの申込や応募エントリー、また資料請求ダウンロードなどが例として挙げられます。 つまり、潜在顧客が「見込み顧客」へ転換した割合と捉えることができます。 コンバージョン率の平均は、資料ダウンロードであれば数%、セミナー申込の場合は1%前後を目安にすると良いでしょう。 もちろん初回のメールからコンバージョンに至らないこともあるため、継続的にメール配信をする中でいつの段階でコンバージョンにつなげるステップを設置するかも考慮し設計しましょう。 コンバージョンについては、上記以外でも「名刺交換率」や「メルマガ登録率」などで設定することも可能です。自社の商品・サービスの導線設計から適切なものを選びましょう。

問い合わせ獲得率

先のコンバージョン率と同じく、この「問い合わせ獲得率」も最重要KPIとして置かれることが多い項目です。その名の通り、申込に関わる問い合わせを受けた数や、資料ダウンロードに付随する問い合わせなど、フォームからの送信数で計測します。 問い合わせが入ればそこから実際に商談、契約と進む可能性がかなり高くなるため、ここは漏らさず追うようにしましょう。 そして、自社で想定している数値に届かない場合はターゲットやメールの内容はもちろん、URLクリック後のページのデザインや内容にまで配慮して改善します。 リードナーチャリングにおいては、注目すべきKPIが複数あるため、戦略的に行わなければ数値検証がおざなりになりがちです。 ただメール配信して終わり、ではなく、どこで顧客が漏れているのか、どこが成果につながっているのかをしっかりと検証・改善し、最終的な目的に結び付けるようにしましょう。