広告とPRの違いとは?広告代理店とPR会社の違いも徹底解説

この記事では、しばしば混同されて使用される広告とPRの違いについて、知識のない方でも理解できるように分かりやすく紹介しています。企業のサービスやプロジェクト、製品を広めるという側面で共通性のある広告とPRですが、厳密には両者に違いがあります。

広告とPRの違いとは

広告とPRは、テレビやラジオ、新聞やSNSといった媒体を通じて何かを宣伝したりアピールするという点で一括りにされてしまい、両者は混同されることがあります。しかし、この二つには厳密に違いがあります。

広告は、製品やサービス、プロジェクトといったものを世間に対してアピールしたり、宣伝したりすることです。それに対してPRは、提供するサービスや製品を社会に理解してもらうために信頼関係を築くこと、そして顧客になってもらうためのコミュニケーションを指します。

今回は広告とPRの違いを学び、その上でそれぞれをどう活かすかを紹介します。また広告代理店とPR会社との違いについても紹介しますので、是非参考にしてみて下さい。

コンテンツの発信者

PRと広告の違いについて、一番の大きな違いは、コンテンツの発信者にあります。広告に関しては、コンテンツの発信者が企業であり、その企業が発信したいコンテンツは消費者に向けて直接的に伝えられます。

PRというのは、メディア媒体や消費者が発信者となります。つまりPRの場合は、発信者が企業ではなく、消費者のような製品やサービスを提供する者に対して第三者であるということが言えます。

広告の場合は、大きな資本をもとに広く情報を発信できるという特性があり、PRの場合は、第三者が発信することで、客観的な情報が発信されるという特性があります。

料金発生の有無

広告の場合は、発信者が企業であり、その発信もメディアの上で行われます。そのため、情報発信のためにメディアにお金を払う必要があります。

例えば、15秒のCM枠を使って企業が情報を発信するためには、そのメディアに対して広告費を支払うというようなことです。

PRの場合は、メディア側が情報を発信するのでお金がかかりません。しかし、情報発信するかどうかやその発信内容はメディア側の判断にゆだねられるため、主観的に情報を流せる広告と違い、企業でコントロールできないという面もあります。

しかし、第三者が情報を発信しているという特性から、その発信内容についての信頼度は増すというメリットがあります。

情報発信の媒体

また、広告とPRは、情報を発信する媒体という面でも違いがあります。広告の場合、情報を発信する場は、TVCMや新聞の誌面といった購入した広告枠の中で行われます。

PRの場合は、メディアの報道やSNS上、TV番組内のコーナーや口コミ、ネット記事やブログといった場所で情報が発信されます。

 

広告とPRそれぞれのメリット

広告とPRにはそれぞれ異なるメリットがあります。広告とPRのそれぞれの特性を理解することで、利用する際に、どちらを用いるのが良いかといった判断を的確に行うことができるようになります。

一番避けなければならないのは、それぞれのメリットを誤解して、誤った施策を取ることでしょう。これはとても非効率ですので、避けたほうが良いでしょう。

ここでは、広告とPRのメリットをそれぞれ紹介してきます。これから広告やPR活動に力を入れようと考えている方は、是非この機会にポイントを押さえておきましょう。そうすれば、それぞれの施策の立て方の精度も格段に上がるでしょう。

広告のメリット

広告は、街に設置されている看板やポストに投函されるチラシ、ネット上の様々なサイトやテレビのCMなどの広告枠を購入し、世間に対して、自社が提供するサービスや製品、メッセージといったものを発信していく行為です。

広告枠を企業が購入するという特性上、発信したい情報、メッセージは基本的に企業が自由に決めることができます。世間に対して認知してもらいたいイメージを発信することができるというのは、広告のメリットでしょう。

日本では古くから、多用されてきたので、多くの方々にとって馴染みの深い活動だと言えます。また、企業側で宣伝内容を自由に決められるだけでなく、掲載時期、場所、媒体も選択できるので、情報を適切にターゲットに届けることができます。

PRのメリット

PRは、広告とは違い、本来は顧客と企業の関係を築くための活動です。具体的には、企業が発信した情報に対して興味を持ったメディアなどに取材をしてもらい、その取材を元に、メディアが情報を発信するといったことです。

企業が一方的に、内容を発信する広告と違い、第三者である消費者やメディアが情報を発信するため、情報の信頼度が高くなるといったメリットがあります。そのことは、企業と消費者との関係を良好に保てるといったことにもつながります。

 

広告代理店とPR会社の違い

広告代理店とPR会社は、しばしば混同されて認識されている場面を見かけます。両者には、企業のサービスやプロジェクト、製品といったものを広く周知させるという特性があるため、似たように感じられるようですが、本質的には違いがあります。

互いに違った特性を持っているので、企業が導入する際にも、目的や予算に合った使い分けが必要になってきます。そのため、ここで紹介する内容を参考にし、実際に広告活動やPR活動を導入する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

広告代理店でできること

広告代理店は企業と情報発信が行われるメディアの間に入り、企業が発信する内容に関しての広告作成から実際に発信されるまでのプロセスに関わります。

PRと比べて、費用はかかりますが、広告制作を行うために企画を立てたり、制作会社に依頼をしたするので、適切な情報発信を行うことができます。

様々な企業と仕事をするので、経験やノウハウが蓄積されているという点も、情報を発信したい企業の助けとなるでしょう。

広告代理店の仕事は具体的に、商品発売の発表、テレビ・ラジオCM、広告の作成と出稿、店頭キャンペーンなどを広告として届けるといった内容になります。短期間で認知度を上げることや、絞ったターゲットに届けるのが得意といった特徴があります。

PR会社でできること

PR会社は、広告代理店とは違い、企業の代わりになったり、一緒になって活動することで、顧客に対しての信頼を勝ち取り、関係を構築する活動を行います。

情報の発信はメディアに担当してもらう形を取ることが一般的なので、場合によっては発信そのものの許可が降りないといったことが起こり得ます。

それは、メディアが報道したいと思う情報でなければ、情報が発信されないためです。しかし、ほとんど多くのPR会社はメディアと仕事上のつながりをもっているため、メディアに情報を発信してもらうためのノウハウを豊富に蓄積しています。

PR会社を導入するためには、まず、どの会社に情報を発信してもらいたいかを決めます。そして、消費者や関係各所といったメディアを含む第三者にどうすれば関心を持ってもらえるかを考えます。

興味を惹くことができれば、具体的にプレスリリースの作成などに取り掛かるという流れになります。

PR活動では、広告ほど費用をかけずに利用できる媒体もあるため、コストの面などで不安がある企業は、PR会社に相談してみるのも、一つの手でしょう。