7期目に入った今でも変わらない未知の価値観についてCHROに語ってもらった。

個性あふれるメンバーが活躍している未知株式会社。個性的なメンバーが会社のMission・Visionに向かって働き続ける裏にはには、文化を醸成するためのさまざまな制度や会社全体として大事にしていることがあります。今回は、そんな未知株式会社で取締役副社長兼CHROの俊さんに、未知ならではの文化や制度についてインタビューしました。


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未知の文化や価値観について教えてください。どのような信念が会社全体で共有されていますか?

最も大切にしているのはMissionである「世のポテンシャルを飛躍させる」を成し遂げることです。そのためにさまざまな文化や制度をつくっています。創業時のメンバーの前職での経験をもとに決めたものや社内の効率化のためのものなど幅広くあります。しかし、多くはMissionに即したものといえるのではないでしょうか。

具体的に、未知ではどのような文化が社内で浸透していますか?

特徴的なところでいくと、社内メンバーがファーストネームで呼び合い、敬語を使うところです。代表も私も「彩純さん」「俊さん」とファーストネーム+さん付けで呼ばれています。ファーストネームが本格的に始まったのは約3年前のことで、メンバー同士がお互いを尊敬しあい、それぞれがメンターのような存在であることを認識できるよう実施しています。一部メンバーだけそれ以前のあだ名が定着していたため、そのままあだ名で呼ばれ続けている人もいますね。

敬語を使用している理由としては、「敬意をもって接する」と「ベンチャーだから」という2つがあります。1つ目の「敬意をもって接する」は、社員の方はもちろん、アルバイトさんであれ、学生のインターンの方であれ、人生の貴重な時間を「未知という会社」に投資してくださっている、という感謝の気持ちを我々経営陣がしっかりと表現するという意味と、従業員同士がお互いを尊敬し、尊重しあう意味があります。2つ目の「ベンチャーがから」は、未知がベンチャーである以上、明日には部署の異動や上司と部下の立場が入れ替わってもおかしくない。入れ替わったときに「やりにくさ」を少しでも軽減できるように、立場に関係なく敬語としています。創業当初からこのスタイルを続けていますが、慣れていく人がほとんどですね。

また、社員に対して明確に情報を開示しているのも特徴のひとつです。四半期に1回の「四半期報告会」に加え、毎月の「月次締め会」で月次ごとの売上・粗利益・営業利益を開示したり、毎週の全社朝礼で、経営に関わる方針や未来に対しての施策の動きを都度全社員に公開しています。風通しの面でいうと、毎月上司と1on1を実施したり、直接私に意見を言ってくれたりとメンバーの声が届きやすくしていることもあります。

人事評価も拘っていると思います。未知には7つのValueがあり、その内容にのっとって日々の行動の評価をしています。評価の方法としては上司や部下関係なく同じ部署メンバー全員でお互いを評価しあう360度評価を採用しています。7つのValueに対して5段階評価で評価しあい、その点数も評価につながります。さらに、未知はメンバーそれぞれに「人生をかけて成し遂げたいこと」をもち入社するため、個人の成し遂げたいことと今の仕事内容をもとに上司と「プロミスシート」を作成。自分が半期・通期になにを実施するのか数値目標のすりあわせを行います。その達成率が直接メンバーの評価になるのです。

毎日の朝礼ではクレドカードの唱和から始まります。これはMissionやVision、Valueを社員1人1人が意識としてもち、仕事に取り組むために実施しています。Valueの変更が2023年の2月にあったのですが、そのときに2日間の合宿を組み、希望したメンバーで改定したのも、組織づくりを大事にしている未知ならではかなと思います。MissionやVisionが成り立った背景からメンバー全員が語れるのも特徴かもしれません。

社内の文化を醸成するために、どのような制度や取り組みをしていますか?

取り組みでいくと、前述の毎月実施している「締め会」や3ヶ月に1回実施している「四半期報告会」があります。締め会ではMission・Visionの浸透と、社内のコミュニケーションを図ったり、アルバイトさんにも参加してもらい、全員のモチベーションの向上を目的としていますね。

四半期報告会は3ヶ月に1度、大阪・東京メンバー全員が集い、関西の旅館で報告会を実施しています。各部署の四半期の成果報告やメンバーのこの四半期の成長の発表、会社の次四半期やその後の構想・施策などを発表する機会です。これもMission・Visionの浸透やメンバーの成長が評価される機会、会社がどのような方向で進んでいるのかを知る機会として実施しています。

また、旅館の温泉で、人事配置が決まったり、新しい商材が決まったり、会社として大きな決定がなされることがよくあります。私たち経営サイドも含め、「未知」について深く考える時間を捻出しているのです。

それらの制度や取り組みが、社内の文化形成にどのように貢献していると考えていますか?

Mission・Visionの認知や理解の深さには大きく影響していますね。新しく入社したばかりのメンバーでもすぐに話せるようになるほど、Mission・Visionの背景のエピソードも含め聞く機会も話す機会も多いです。

それ以外にもメンバーの会社への愛着度も向上していると思います。7期目のベンチャーで働き続けるには組織への信頼や愛着、個人の成長実感が必須です。そこを重視し、より納得して働き続けられる環境を整えたいと考えています。

どのようなプロセスや考え方をもとに、新しい制度や取り組みを導入していますか?

新しい制度の導入はさまざまで、メンバーが提案したことがその場で可決され制度となる場合が多くあります。1人1人の裁量権が多く、制度に対しても提案や改善案まで考えるメンバーがいることで、新たな制度ができることもあります。もちろん、経営判断によるものもありますが、MissionやVisionに即した内容や、現状の組織でより強化すべき内容と判断した場合は基本的にやってみてもらうようにしています。提案者が主担当となり、周囲を巻き込んで実施してもらっていますね。

社内の文化を形成する上で、最も重要だと考える要素や価値観は何ですか?

Mission・Visionをどこまで徹底して「最も大切な基準」として考えられるか、だと思います。採用しかり、社内の施策しかり、楽に経営する方法は正直いくらでもあると思います。判断基準を、儲かるからや楽だからとせず、Mission・Visionを達成するために適切かに置き続けられるかどうか、が結局文化形成にとって何より重要なんだと思います。

俊さん、インタビューありがとうございました!