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広報戦略とは?事例から成功のコツをつかもう

2020/08/05

この記事は、主に採用広報を行いたい企業の採用担当の方に向けた内容となっています。採用広報が注目されるようになった背景を解説し、採用広報のメリットについて説明しています。また、採用広報を効果的に行った事例について紹介します。

採用広報とは


採用広報とは、企業の魅力や募集要項を的確に伝え、企業で働くイメージを持った人材からの応募を促す活動のことです。
現在、多数の企業が自社製品やサービスについての情報発信を行う「企業広報」を行っています。その中でも、特に求職者を対象とした広報活動のことを採用広報と言います。
なぜ、今になって採用広報が注目されるようになったかというと、働き方の多様化や売り手市場になっていることなどが理由として挙げられます。
フリーランスや副業など働き方の選択肢が増えているため、人によっては企業への帰属意識よりも、「自分が人生において何をしたいのか」「その目標達成のためにはどのようにキャリアを積み、どうスキルを磨くのか」をより大切にするようになってきました。
また、労働人口の減少により、求職者に有利な売り手市場が続いています。それにより、企業側は、他社との差別化や求職者へ向けた情報発信などの工夫が求められるようになってきています。
さらに、情報発信をする際にも、信頼性の高い情報の提供が求められるということを把握しておくべきでしょう。近年では、SNSなどの発達によりたくさんの情報を得ることができるようになり、情報が飽和しています。
 
 

採用広報によって得られる効果は求職者の増加だけではない!


採用広報によって得られる効果は求職者の増加以外にも、離職者の減少や企業認知度の向上など多く挙げられます。
ここからは、採用広報によって得られる効果について解説していきます。

離職者の減少

採用広報の間接的なメリットのひとつとして挙げられる、離職者の減少について説明していきます。採用広報を行うことによって、入社前と入社後のイメージの乖離を少なくすることが出来ます。
企業の良い部分と改善が必要な部分の両方を発信することによって、「入社してみたら入社前のイメージと違った」などのストレスが生まれにくくなると考えられます。また、企業理念などの浸透が可能になることも離職率の低減につながる一因となり得ます。
採用広報を行わずに一括採用をして一度に多くの人材が入社した場合、入社後に個別に意思疎通を図ることが難しくなり、企業理念や創業時の思いなどが社員に浸透しにくくなることが考えられます。
さらに、会社での仕事内容や業務スケジュールなどを公開することによって、入社前に企業をより深く知ってもらうことが可能になることも、入社後のミスマッチを防ぐ要因となります。
この時に、仕事のやりがいなど良い部分だけでなく、仕事で苦労したことなど、マイナスイメージと捉えられることも隠さずに記載することが重要です。仕事の大変な点を知ったうえで、この仕事をやりたいと思ってくれる人に応募してもらえるようにしましょう。

認知度の向上

採用広報は、企業の認知度の向上に役立ちます。特に、BtoBの取引が主な業務である企業など、技術を持っていても消費者側である求職者からの認知度が低い企業に効果を持ちます。
また、広報の良い例として「下町ボブスレーネットワークプロジェクト」が挙げられます。このプロジェクトは、大田区を盛り上げたいという想いから生まれたものです。
地域の町工場が中心となり技術を結集することで、世界のトップレベルへ挑戦するソリを作り、大田区の中小企業の技術を世界に発信しようという取り組みです。
 

採用広報の事例


ここからは、実際に採用広報を取りいれた企業について詳しく説明していきます。どの事例においても、ただ闇雲に採用広報を行うのではなく、求職者の求めている情報を提供したり、オウンドメディアを利用したりと工夫を行っています。
今回はパナソニックとメルカリの事例について紹介します。成功事例を学ぶことは非常に重要ですので、参考にしてみて下さい。

パナソニック

まずは、パナソニックの採用活動の工夫を紹介します。
パナソニックでは、実際にはBtoBの売り上げ比率が高かったのですが、消費者である求職者からのイメージは「家電」でした。そのため、社名を知っている人は多かったものの、就職先として選択されていないという問題が発生していた。
その状況を打破するために、パナソニックでは就職活動の時期にとらわれずに、職場としてのパナソニックに触れられる機会を確保することにしました。
具体的には、就職活動を始める前の学生に対してマンツーマンで面接を行うことや、SNSを利用することで学生の興味関心が何かを明らかにし、採用情報を発信する手法を考え直しました。
具体的には、「パナソニックとはどのような会社か、仕事内容は何か」などの企業としての情報ではなく、社員が「自分は何を大切にして働いているのか」「自分はどんな時に仕事にやりがいを感じるのか」という個人の視点に立って発信する情報をまとめた記事を作成しています。
それによって、消費者としてではなく求職者として自社を見てもらう狙いがあります。また、企業の情報発信の手法については、大企業として規則が厳しいことから、社員個人がSNSなどで情報を発信するのではなく、広告記事を主に活用しています。
発信は、いいね、シェア、リツイートなどの反応数で、定量的に計測および分析を行い、次の施策に生かしています。

メルカリ

近年、優秀な人材を多く獲得しているメルカリの事例について紹介します。メルカリの採用活動を支えているのが、People Brandingチームの存在です。
People Brandingチームとは、人事部内にある採用のための広報活動を行うチームです。具体的には、メルカリの働く場としての情報の発信や、転職潜在層及び顕在層に興味関心を持ってもらえるような設計を行っています。
People Brandingチームの活動の中で、特に注目されているのが、「メルカン」というオウンドメディアです。
「メルカン」とは、メルカリで働くことを題材としたコンテンツを発信するサイトです。2016年5月に開設され、今年で4年を迎えました。編集チームは2名体制ですが、「メルカン」を使って発信することができるのは、メルカリに所属しているメンバー全員です。
社員へのインタビュー等の、重めの記事は週3本ほどの頻度で公開しています。それに加え、「メルカリな日々」というメルカリでの日常を書いた記事は、毎日1回以上更新しています。
さらには、実際に社員と会って話をすることができるイベントの実施やリファラル採用も併せて行うことで、実際に働いている人たちを通して、メルカリで働く意義を伝えています。
このようにして、様々な方法で会社の情報を発信することによって、予め求職者に会社の理念や社内の雰囲気を知ってもらうことが出来ています。従って、入社後のミスマッチも起こりにくくなります。
採用広報を活用することによって、求職者の確保のみならず、離職率の低下など様々な効果があることや、実際に上手に運営を行っている事例について解説しました。採用広報の戦略の立て方など、採用関係でお悩みの方は未知採用メディアをご確認ください。

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